こんにちは。コワニブログです。
痛み止めや解熱剤として使用されるお薬、アセトアミノフェンとNSAIDS。
臨床でもよく目にしますが、その違いに戸惑うこともあるかもしれません。
今回は新人看護師さんや看護学生さん、薬学生さん向けに、アセトアミノフェンとNSAIDSの違いについてわかりやすく解説します。
などの疑問にお答えしていきます。
アセトアミノフェンとNSAIDSの違い
どちらも、解熱・鎮痛作用のあるお薬です。
がんの鎮痛目的では、どちらも非オピオイド鎮痛薬に分類され、痛みが軽度の場合はどちらかが使用されたり、併用されたりすることがあります。
アセトアミノフェン
炎症を抑える効果はほとんどない。
副作用は少なく効果が穏やかであるため小児や妊婦にも使用可能。
過量投与では肝障害に注意が必要となるため、副作用症状(食欲不振、悪心、嘔吐、右上腹部痛)を観察しましょう。
アセトアミノフェンで肝障害が起こる理由は、こちらの記事でまとめています↓
NSAIDS
アセトアミノフェンよりも鎮痛効果が強く、炎症を抑える効果もある。
がんの転移や浸潤は組織障害による炎症を伴うため、がん性疼痛にも効果的。
副作用が強いため、小児や妊婦には使用不可。
副作用としてアスピリン喘息、胃腸障害、腎障害、出血傾向などがある。
NSAIDSの副作用はこちらの記事でまとめました↓
がんの鎮痛目的で利用する場合は、長期投与に伴う消化性潰瘍や腎機能障害に注意し、消化性潰瘍予防にプロスタグランジン製剤、プロトロンポンプ阻害薬、高用量H2受容体拮抗薬のどれかを使用。
まとめ
- アセトアミノフェンは炎症には効果なし
- NSAIDSは小児・妊婦には使用できない
- 軽度の痛みではがん性疼痛に使用することもある