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乳酸リンゲル液や酢酸リンゲル液とは何?詳しく解説|輸液看護

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こんにちは。コワニブログです。乳酸リンゲル液や酢酸リンゲル液など、輸液の勉強を始めたら耳にする言葉ですが何が何だかちんぷんかんぷんですよね。私もそうでした。

今回は、輸液についての知識がほぼゼロ、よく理解していない看護学生さんや看護師さんに向けて、乳酸リンゲル液についてわかりやすく解説していきます。乳酸リンゲル液が理解出来たら、酢酸リンゲル液も自動的に理解できますよ!

 

読者の疑問

乳酸リンゲル液の商品名は?

乳酸リンゲル液の効果、使用目的、組成は?

乳酸リンゲル液の適応は?

乳酸リンゲル液と酢酸リンゲル液って何が違うの?

生理食塩液と乳酸リンゲル液の違いは?

乳酸リンゲル液でアシドーシスになるのはなぜ?

 

 

乳酸リンゲル液とは

乳酸リンゲル液とは、生理食塩液と同じ細胞外液補充液で、生理食塩液をより進化させたものになります。

生理食塩液の理解がいまいちな人は、こちらの記事で詳しく解説しています。

kowaniblog.hatenablog.com

 

 

Na

K

Ca

Cl

その他

pH

血清

142

4

5

103

重炭酸

24

7.4

生理食塩液

154

 

 

154

 

7

リンゲル液

147

4

5

156

 

     7

乳酸リンゲル液

130

4

3

109

乳酸Na28

 

 

図を見てもらえば一目瞭然です。

生理食塩液をより血漿組成に近づけるためKCaを配合したものがリンゲル液、リンゲル液にさらに乳酸Naを配合したものが乳酸リンゲル液です。

血清は重炭酸が入っているため弱アルカリ性ですが、生食やリンゲル液には入っていません。2Lなど少量であれば問題ありませんが、10Lなど大量に投与すると希釈性のアシドーシスが生じてしまいます。

それを防ぐためハルトマン先生はアルカリ化剤として乳酸Naを加えました。当時の技術では重炭酸を加えるとカルシウムとの沈殿が生じたため、代わりに乳酸を加えることとなったのです。

※乳酸や酢酸は代謝されると重炭酸イオンHCO3⁻(アルカリ性)になります。

 

  • 乳酸リンゲル液とは、生理食塩液にKとCa、乳酸Naを配合したもの!
  • どちらも等張性の細胞外液補充液(電解質輸液製剤)

生理食塩液と乳酸リンゲル液は臨床的に大きな差はない。 しかし、生理食塩液を短時間に大量投与すると、希釈性アシドーシスをきたすことがあるため、短時間に大量投与する場合は乳酸リンゲル液を使う。

 

アルカリ化剤を変えると名前も変わる。

乳酸リンゲル液は、アルカリ化剤として乳酸ナトリウムを使用しているものと説明しました。このアルカリ化剤を変更すると、酢酸リンゲル液、重炭酸リンゲル液に変わります。

乳酸リンゲル液

乳酸Naが使われているものを乳酸リンゲル液という。 Ex)ラクテック注、ソルラク

乳酸は全身の臓器で代謝されるが、主に肝臓で代謝される

肝機能低下時には乳酸蓄積によるアシドーシスの恐れあり。

酢酸リンゲル液

酢酸Naが使われているものを酢酸リンゲル液という。 Ex)ソルアセト、ヴィーン

酢酸は全身の臓器で代謝されるが主に筋肉で代謝される。

肝機能低下時にもアシドーシスのリスクが低い。

※ただし、通常の使用ではどちらを使っても臨床的に問題になることはない。

重炭酸リンゲル液

炭酸水素Naが使われているものを重炭酸リンゲル液という。Ex)ビカネイト、ビカーボン

始めからHCO3⁻を含むため体内での代謝が不要。肝機能低下時や、速やかにアルカリ作用を示すことから救命救急領域で有用。

 

図でまとめたもの

ラクテックにソルビトールを添加したらラクテックGに、ソルアセトFにグルコースを添加したものがソルアセトDとなります。

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生理食塩液とラクテック注を覚えればOK

術前補液は必要ない?

現在、腎疾患があり術中に造影剤を使用する場合などの例外以外は術前補液は低くなってきています。実際に1番はじめの手術の人は、手術室でルート確保(術前補液なし)し、2番目以降は、術前脱水や電解質異常予防で病棟で点滴開始しています。

まとめ

  • 乳酸リンゲル液は生理食塩液の進化版!
  • 乳酸リンゲル液はラクテック注が有名
  • 酢酸リンゲル液は肝機能低下時にも使える。
  • 生理食塩液、リンゲル液、乳酸リンゲル液、酢酸リンゲル液、重炭酸リンゲル液はどれも等張性の細胞外液補充液(電解質輸液製剤)

頑張っている自分へのご褒美に。